VISIONの言語化がしっかりとできていたので、空間デザインについては初期提案から大きな変更はまったく発生せずに工事が行われていきました。やはり、最初にコンセプトワークをしっかりやることの重要性が感じられます。
メゾネット型の賃貸区画を有効に活用して、1階を打合せ用兼多目的なコミュニケーションスペース、B1階をセキュリティを1段階上げた執務スペースとしてゾーニングしています。
B1階の執務空間はワンルーム構成で、スタッフ毎に席が割り当てられ、中央にカウンターデスクを配置して、簡単な打合せや相談などをクイックに済ませられるようにしています。オンライン会議が重なるケースを想定して1階には小さな個室を設えて、限られたスペースの中で地下・1階・個室で分かれた使い方ができるようになっています。
1階のコミュニケーションフロアは、カウンター席と、連続したキッチンカウンターをDIYで造作しており、静かなB1階で仕事をすることも、コーヒーの香りが漂う1階でも、更には隣接する緑道公園のベンチなども含めて、その時の仕事の内容や心持ちで自由に選択することができて羨ましいオフィスです。
こういった仕組みとデザインのワークスペースを、Activity Based Workingと呼ばれていたます。フリーアドレスとは違います。独立する前は海外のTech企業の仕事場環境を視察をしたり、大学と効果測定などの共同研究をしながら、大きな企業のワークスペースコンサルなどをやっていました。事例研究やエビデンスも大切です。それでも一番大切にしたいとは、人の感情を中心に置いて、仕事を通じて楽しんだり、ストレス無く結果を出していけるコミュニケーションスペースを当事者と対話して考えつづけることかなと感じています。
益田工房東京のオフィスはまさに全員で考えて、全員でつくって、全員で運営していける場所になっています。