スタートアップは大変だけど面白い。
Material Bank Japanというスタートアップの支援をしています。
この会社では、建築建材の検索とサンプル素材の一括デリバリーを提供してます。デザイナーにとって、欲しい素材を効率よく探し、試すことができる画期的なサービスです。それだけでなく、役目を終えた建材サンプルを回収して再利用する仕組みを取り入れ、廃棄物の削減にも頑張ってます。このサイクルのデザインがとても好評なんです。
でも、現実には再利用が難しいサンプルもあって、それらは「産廃予備軍」として倉庫に保管されています。廃棄されてしまう(かもしれない)これらのサンプルを、どうにかして新しい価値につなげたい。そんな企画を模索しているところです。
「楽しいもの」への変身
先日、「VIVISTOP NITOBE」さんに産廃予備軍のサンプルをお届けして、活用実験をさせていただく機会をもらえました。これが想像以上に喜ばれて、さらには感謝の気持ちまで湧いてきて…新たな可能性を感じました!
子どもたちや職員の皆さんと一緒にサンプルの入った箱を開けた瞬間、まるで福袋でも開けたかのような大盛り上がり!布やタイル、木材などの素材たちが、ただの「産廃予備軍」から「なんだか楽しいもの」に変わる瞬間を目の当たりにしました。
触ったり、光を当てたり、組み合わせて楽しんだり。それらの素材は、福引きの土台や年賀状のデコレーションなど、自由な発想で次々と新しい価値を与えられていきました。子どもたちの発想力に驚きつつ、「ああ、これこそが探していた可能性なのかも!」感じつつ、彼らに大きな感謝をしました。
人と人をつなぐ「可能性」
そんな風景を見ながら、VIVISTOPの山内さんと話していて気づいたのは、素材を使って「何を作るか」が大切なことじゃないということ。むしろ、いろいろな素材に直接触れることで感じることや、そこから生まれる会話や交流が、とても豊かで大切なんだということです。
最初は「この素材で何を作れるだろう?」なんて頭で考えていましたが、余計なお世話でした。子どもたちは勝手に感じ、想像力を膨らませていくんです。そういう機会をつくって見守るだけで、楽しくて感謝の気持ちが広がっていく。これをキッカケに産廃予備軍たちは、人と人をつなげる「可能性」になっていました。
ソーシャルインパクトデザインの可能性
倉庫には、まだまだ「課題」という名の産廃予備軍が保管されています(笑)。でも、こういう活動を通じて、それらが新しい価値を生み出す「可能性」になり得ると信じています。少しでも社会課題の解決に近づけるよう、これからもできることを探していきたいです。ちょっとかっこよく言うと、ソーシャルインパクトをつくり出したいなと。
もし、「その活動、ちょっと気になるな」と思ってくださった方がいたら、ぜひお気軽に声をかけてください。一緒に可能性を探せる仲間が増えたら、とても嬉しいです。