03 コンセプトやアイデアをカタチにしていく

 
2024-04-07
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 プロジェクト発足時に言語化したコンセプトに、さらにリアリティを持たせるため、もう一歩踏み込んでアイデアを練り、実現可能性を模索していく中で、付加価値となるスペースレンタル事業併設オフィスのアイデアがいくつか生まれました。

  • ミーティングスペース(1F)の地域開放
    オフィス内のミーティングスペースは常に使われているわけではありません。アイドルタイム(使われていない時間)があるなら、地域に開放することで何かしら社会貢献ができるのでは?
  • メゾネット空間の活用
    上下階に分かれているメゾネット構造をうまく使えば、地域とのつながりを生むユニークなブランディングができるかも!?

アイデアは、具体性が高まるにつれてどんどん成長していきます。楽しんで自分たちのビジネスと真剣に向き合える時間となりますよね。

アイデアを育てるプロセス

アイデアを実現するためには、仕組みや物理的な課題を検討するだけでなく、実際に運用した際に生まれる感情や気分にも目を向ける必要があります。
例えば、「知っている人同士でスペースをシェアしても、思った以上にお互いにストレスを感じるかも」といった不安とか、外部の人と繋がることで生じる責任感などにどう向き合うのかなど、考える対話時間がかかせませんでした。

自分たちのアイデンティティを保持しながら、外部の人たちと良い関係をつくり、続けることは決して簡単なことではありませんよね。
ソーシャル・ビジネスとしてオフィスを開くことは、強い志と決意が必要な素晴らしいチャレンジだと思います。
結果的に、このプロジェクトでは空間の完成と同時にソーシャルビジネス事業の運用はスタートしませんでしたが、アイデアと対話時間があったおかげで、「今できること」が鮮明になり、益田工房東京らしい新しいブランディングの輪郭が見えてきました。

ハード面には大らかさと愛着を込めて

今回のプロジェクトでは、益田工房東京の大らかな個性を空間デザインに表現しつつ、変化を続けられる場所づくりを考えました。

アイデア
1. 柔軟性のある内装デザイン
 企業の成長や変化に合わせて、自分たちで内装に手を加えられる空間設計を採用。その時々の「ブランドの温度感」を反映しやすい環境土台を整えました。
2. 愛着が生まれるクラフトワークチャレンジ
 高度な専門性がそれほど必要ないような内装作業は、益田工房のスタッフ全員でDIYに挑戦。ペンキ塗り、壁面収納、タイル貼り、カウンター作りなどを行い、自分たちのアイデアが詰まった場所を自らの手でつくる時間を共有しました。これにより、工事コストも節約しつつ、空間への愛着を深めました。
DIYでは、新入の社員さんも参加し、交流が深まる場にもなりました。私自身も一緒に作業をしながら、益田工房のチームの一員になったような感覚を味わえて、本当に楽しい時間でした!

同時進行する不動産探しのメリット

不動産探しは、言語化したコンセプトやアイデアと照らし合わせながら同時並行で進めていました。
ロケーション、空間の物理的制約、家賃を含めたランニングコストなどをシミュレーションしながら、全体のコストと折り合いをつけていきました。

ちなみに、不動産の決定だけを先に急いでしまうと、家賃発生のタイミングがすごく気になりながら、物理的な制約解決やコンセプトをじっくり検討して、ありたい姿に近づける対話時間が足りなくなることがしばしば。

100-SHIKIでは、企画構想の段階から一緒に考え、伴走することを大切にしています。「何も決まっていない段階」からお気軽にお声がけくださいね!笑)

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